いま大流行の「スマートベータ」を知っていますか?
スマートベータ型のファンドは、個人にも機関投資家にも大人気。実は知らず知らずのうちに、スマートベータ型のファンドに投資をしている人がたくさんいます。
スマートベータとは簡単に言えば、インデックスとアクティブの中間のような存在。恣意的に銘柄を選びつつも、低い経費率を実現できるのが人気の秘密です。
この記事では、
- スマートベータとは何か?
- 代表的なスマートベータの種類とETF
- インデックスとスマートベータのパフォーマンス比較
を解説しています。
スマートベータは、一見すると非常に魅力的です(実際に魅力はあると思います)。インデックス派でも、アクティブ派でも、選択肢に入ってくるでしょう。
個人的には、アクティブファンドを選ぶくらいなら、スマートベータの方が優れていると思っています。あとは、インデックスvsスマートベータのどちらを取るかですね。
ETFや投資信託に投資をする人は、ぜひ知っておきたい知識となっています。最後までお付き合い下さい。
スマートベータとは?
スマートベータは、英語表記では「Smart β」と書きます。株価指数の一種です。
ただし、TOPIXやS&P500のように、時価総額の大きさだけに着目した純粋な株価指数ではありません。さまざまな要素で重み付けをして、独自の銘柄で構成された株価指数です。
ベータとは、とある株式のリターンが、市場全体(米国株ならS&P500)のリターンに対し、どれほど敏感に変動するかを表す指標です。
β(ベータ)
= 個別株のリターン ÷ 市場全体のリターン
必然的に、市場全体のリターンに連動するインデックスファンドは、ベータが「1」になります。
銘柄 | ベータ | リターン |
とある景気敏感銘柄 | 1.5 | 市場全体が+10%上昇すると、+15%上昇する 市場全体が-10%下落すると、-15%下落する |
インデックスファンド | 1 | 市場全体が+10%上昇すると、+10%上昇する 市場全体が-10%下落すると、-10%下落する |
とあるディフェンシブ銘柄 | 0.7 | 市場全体が+10%上昇すると、+7%上昇する 市場全体が-10%下落すると、-7%下落する |
というわけで、ベータの数値が高いほど、ハイリスク・ハイリターンということになります。
スマートベータは、市場平均であるベータよりも気を利かせて立ち回ることで、より細かい投資家のニーズに応えようとする手法なのです。
「高配当型」「低ボラティリティ型」「バリュー型」「グロース型」「ファンダメンタルズ型」など、さまざまなタイプのスマートベータが存在します。
なおスマートベータは、大半のインデックスが採用する「時価総額加重平均」との対比になります。時価総額加重平均とは、時価総額が大きい銘柄ほど、構成割合が大きくなる計算方法です。
この概念がピンと来ていないと、スマートベータの説明は全てフワッとしか理解できません。時価総額加重平均の解説記事も参考にしてみてください。
インデックスとアクティブの良いとこ取り戦略
パッシブ (インデックス) |
スマートベータ | アクティブ | |
リターン | 市場平均そのもの (ベータ) |
市場平均を上回るリターンを目指す | 市場平均を上回るリターンを目指す |
運用方法 | ルールベース。市場全体の平均に連動させる | ルールベース。市場全体から特定のファクターによってフィルターする | ファンドマネージャーの判断で運用 |
経費率 | 低い | 低い | 高い |
従来は、市場平均の「インデックス運用(パッシブ運用)」では物足りない人は、「アクティブ運用」で投資するしかありませんでした。
インデックス運用は、時価総額の大きさだけに着目するので、業績が悪かろうが、株価が割高だろうが、全て購入することになります。ある意味、清濁併せ呑むスタイルと言えます。
アクティブ運用は、自分で銘柄を選んで、市場平均よりも高いリターン(アルファという)を目指す運用です。ファンドに投資する場合は、アナリストやトレーダーといった高い金融知識を持つ人が、顧客の代わりに資産を運用します。
ただしアクティブファンドは、市場調査などで人件費が嵩むので、どうしても経費率が高くなってしまいがち。そのため、インデックス運用のリターンにほとんど勝てないという現状がありました。
スマートベータ運用では、アクティブ運用のように銘柄を選定しつつも、細かい調査に基づくわけではなく、決まったルールに基づいて機械的に運用します。
そのため、経費はインデックス並みに低く抑えられます。加えて、俗人的な判断ではなく、運用ルールに基づいているので、「透明性」と「再現性」の観点でも優れています。
大型機関投資家でも採用が進むスマートベータ
スマートベータの有用性を語る上で、一つの根拠となるのが、規模の大きい機関投資家の採用が進んでいることです。しかもお堅い公的機関でも採用実績があります。
略称 | 正式名称 | 機関概要 |
GPIF | 年金積立金管理運用独立行政法人 | 日本の公的年金を運用 |
CalPERS | カリフォルニア州職員退職年金基金 | 米国最大級の年金基金 |
TIAA | 全米教職員年金保険組合 | 全米の教職員の年金を運用 |
機関投資家は、当然ながらノリで運用しているわけではありません。
国民や顧客に、運用方針を明確に説明する義務を負っているので、何処ぞの馬の骨ともわからない商品には手を出せません。
そんなお堅い機関投資家の採用が進んでいることからも、スマートベータの有用性は市場に認められていると考えられます。
代表的なスマートベータの種類【ETFも紹介】
スマートベータとは何ぞやは、概ね説明できたかなと思います。
スマートベータは、時価総額以外の特徴にフォーカスして指数を作りますが、その特徴のことを「ファクター」と呼びます。
ファクター | 概要 |
低リスク型 | ボラティリティの低い銘柄を選定 |
最小分散(低ボラティリティ)型 | 銘柄間のボラティリティの相関を小さくし、全体のボラティリティを抑える |
高配当型 | 配当の高さにフォーカスして銘柄を選定 |
クオリティ型 | 営業利益・ ROEなどの企業経営の品質の高さにフォーカスして銘柄を選定 |
バリュー型 | PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が割安な銘柄を選定 |
グロース型 | 株価の成長率が高い銘柄を選定 |
モメンタム型 | 株価が上昇基調にある銘柄を選定 |
サイズ型(小型) | 小型株の銘柄に絞って選定 |
等ウエート型 | 他のファクターと組み合わせ、銘柄の比率を均等にする |
なお、各ファクターを掛け合わせることもあります。例えば、「グロース株×小型株」「高配当×等ウエート」といった具合です。
個人投資家でも投資する機会が多いと思われる、スマートベータ系のETFも紹介していこうと思います。
高配当系ETF「VYM・HDV・SPYD」
高配当系のスマートベータは、個人投資家には特に人気があるジャンルでしょう。
配当が大きい企業は、成熟している企業であることが多いです。すでにビジネスモデルが完成しており、事業に再投資をせずに、株主に還元しています。
この構造上、インカムゲイン(配当)が大きい代わりに、キャピタルゲイン(値上がり益)は控えめになります。基本的には、「キャピタルゲイン>インカムゲイン」なので、トータルリターンは、インデックスに劣ると考えられます。
また配当が多いということは、利益の割に株価が安いという見方もできるので、高配当系のスマートベータは、バリュー系と性質が似ています。おそらく銘柄の重複も多いと思われます。
運用会社 | バンガード | ブラックロック | ステートストリート |
商品名 | バンガード・米国高配当株式ETF | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF | SPDR ポートフォリオS&P500 高配当株式ETF |
ティッカー | VYM | HDV | SPYD |
ベンチマーク | FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス | モーニングスター配当フォーカス指数 | S&P 500 High Dividend Index |
投資対象 | 米国で配当利回りが高い約400銘柄 | 米国で配当利回りが高い約75銘柄 | S&P500に含まれる企業で配当利回りが高い約80銘柄 |
配当利回り | 3%前後 | 3〜4%程度 | 4〜5%程度 |
経費率 | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
分配月 | 3月・6月・9月・12月 | 3月・6月・9月・12月 | 3月・6月・9月・12月 |
純資産総額 | 約490億ドル | 約75億ドル | 約50億ドル |
設定日 | 2006/11/16 | 2011/3/29 | 2015/10/21 |
*VYM参考サイト:バンガードHP
*HDV参考サイト:ブラックロックHP
*SPYD参考サイト:ステートストリートHP
配当系ETFの代表的な存在が「VYM・HDV・SPYD」です。よく横並びで紹介される機会が多い3者ですが、運用ルールがかなり違うので、全く別物と考えた方が良さそうです。
- VYMは、配当が大きい銘柄にフォーカスしながらも、時価総額加重平均型を採用しているので、インデックスに近いルールで運用されています。
- HDVは、配当以外に企業規模や財務健全性にも着目していて、3者の中では中庸な印象。
- SPYDは、S&P500の中から配当が高い銘柄を、等ウエートで運用します。規模の大きい企業の割合が小さくなるので、よりリスクの高い選択肢になります。
3者のもっと詳しい内容は「【大解剖】高配当ETF「VYM・HDV・SPYD」を徹底比較!」をチェックしてみてください。
バリュー系ETF「VTV」
バリュー株とは、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が割安な銘柄を指します。
PERが低いということは、株価の割に多くの利益をあげているということ。成長中の企業は、利益は出さず事業への再投資に回すので、必然的に高PERは成熟企業中心になります。
基本的にバリュー株は、経営が安定している伝統企業が多いので、不況の煽りで傾くリスクは低め。そのため、全体的にはインデックスよりローリスク・ローリターンの傾向があります。
運用会社 | バンガード |
商品名 | バンガード・米国バリューETF |
ティッカー | VTV |
ベンチマーク | CRSP USラージキャップ・バリュー・インデックス |
投資対象 | 米国の大型バリュー株 |
配当利回り | 2.5〜3%程度 |
経費率 | 0.04% |
分配月 | 3月・6月・9月・12月 |
純資産総額 | 約1,300億ドル |
設定日 | 2004/1/26 |
*参考サイト:バンガードHP
「VTV」はバリュー系ETFの1番人気で、非常に規模の大きいファンドです。米国の伝統的な大企業を中心とした構成となっています。
配当水準は、米国の平均よりはいくぶん高めになっているのがわかります。これは利益を再投資せずに、株主に還元しているからですね。
なお「PER」や「PBR」がイマイチわからなかった人は、PBR・PER・PSRの解説記事をご覧ください。割安株を見つけるための代表的な指標です。
グロース系ETF「VUG」
グロース株は、バリュー株の対義語として使われます。今後に、売上や利益に大きな成長が見込まれている銘柄です。
成長途中の企業は、利益を投資家に分配せず、事業に再投資します。そのため、見かけ上は利益が低くなり、株価は割高になっています。
構造上、配当はほとんどなく、もっぱらキャピタルゲインを狙う投資になります。基本的には「キャピタルゲイン>インカムゲイン」なので、トータルリターンはインデックスを上回る可能性があります。
ただし、高いリターンはリスクの裏返しでもあります。好況では大きなリターンを上げても、不況では大きく値下がりする傾向があります。
運用会社 | バンガード |
商品名 | バンガード・米国グロースETF |
ティッカー | VUG |
ベンチマーク | CRSP USラージキャップ・グロース・インデックス |
投資対象 | 米国の大型グロース株 |
配当利回り | 1%前後 |
経費率 | 0.04% |
分配月 | 3月・6月・9月・12月 |
純資産総額 | 約1,700億ドル |
設定日 | 2004/1/26 |
*参考サイト:バンガードHP
「VUG」は、代表的なグロース系ETFで、バリュー系の「VTV」の対になる存在です。GAFAMなどのハイテク企業の割合が大きくなっています。
なお、NASDAQ100に投資する超人気ETF「QQQ」は、括りとしてはインデックスですが、中身は極めてグロース系に近い存在です。
NASDAQ市場には新興・ハイテク企業が集まるので、母集団がグロース銘柄ばかりになるからです。規模で言えばVUGも十分巨大ですが、QQQはそのさらに上を行きます。
グロース銘柄とバリュー銘柄は対照的な存在。詳細はグロース株とバリュー株の解説記事をご覧ください。基礎知識としても知っておきたい内容です。
サイズ型(小型)ETF「IWM」
小型株は、大型株に比べてハイリスク・ハイリターンになります。まずリターンが大きい理由ですが、小型株は伸び代が大きいことが挙げられます。
売上100億円の企業が10%成長するためには、+10億円の市場を獲得すればOKです。一方で、売上10兆円の企業が同じだけ成長するためには、+1兆円もの市場が必要になってしまいます。
リスクが大きい理由は、大企業に比べて財務体質がどうしても弱いからです。不況で業績悪化が懸念される上に、流動性が低い(取引量が少ない)ので、早めに売りに出されてしまうのです。
インデックスは時価総額加重平均になるので、大型株の比率が高くなります。そのため、小型株のパフォーマンスは、インデックスよりもハイリスク・ハイリターンになります。
運用会社 | ブラックロック |
商品名 | iシェアーズ ラッセル 2000 ETF |
ティッカー | IWM |
ベンチマーク | ラッセル2000指数 |
投資対象 | 米国の時価総額1001〜3,000位の2,000社 |
配当利回り | 1%前後 |
経費率 | 0.19% |
分配月 | 3月・6月・9月・12月 |
純資産総額 | 約700億ドル |
設定日 | 2000/5/22 |
*参考サイト:ブラックロックHP
「ラッセル2000」は、米国の小型株を対象とする株価指数です。そんなラッセル2000に投資できるETFで最も人気があるのが「IWM」です。
米国に上場している銘柄のうち、時価総額の1001位〜3000位の計2,000社で構成されています。ラッセル2000で、全米の時価総額の大体10%を占めています。
ちなみに、小型とか大型とかの括りの意味がわからない人(というより気になる人)は、株式のサイズの解説記事をチェックしてみてください。
スマートベータはインデックスに勝てるのか?
スマートベータは、そもそもインデックスよりも高いパフォーマンスを出すために作られています。そのため、どこかの時点ではインデックスよりも高いパフォーマンスを出していると思われます。
実際に、バックテストサイトを使って、両者の過去のパフォーマンスを比較してみましょう。
シャープレシオもチェックしよう
ただ単にリターンだけで比べてしまうと、高いリスクを取ったグロース株なんかが勝つでしょう。
重要なのは、負っているリスクに対して、どれほど効率よくリターンを出せているか。これを測る指標が「シャープレシオ」です。
シャープレシオは、ざっくり言えば「リターン ÷ リスク」で計算されます。ポートフォリオを組む際は「1」を目安に、なるべく高い数値を目指します。
単体銘柄ではそこまで気にする必要はありませんが、一般的にはシャープレシオがパフォーマンスを計測する一般的な指標です。
シャープレシオについて、イマイチまだ理解しきれていない人は、シャープレシオの解説記事もチェックしてみてください。
市場平均(S&P500)VS 高配当
S&P500に連動する代表的なインデックスETF「SPY」と、高配当ETFの「VYM」のトータルリターンを比較しました。トータルリターンは、配当と値上がり益を加味した総合リターンのことです。
「VYM」だけを比較対象にしているのは、VYMが高配当系の中ではもっとも高いトータルリターンだからです。
【期間】2007/1-2021/08 | ||
S&P500 | VYM | |
年平均成長率 | 10.39% | 8.41% |
標準偏差 | 15.28% | 14.80% |
最も伸びた年 | 32.31% | 30.08% |
最も落ち込んだ年 | -36.81% | -31.91% |
最大下落幅 | -50.80% | -51.79% |
シャープレシオ | 0.67 | 0.56 |
やはり下馬評通り、インデックスのリターンに劣後していますね。最大下落幅がややマイルドになっていますが、リスク・リターンの効率を測る「シャープレシオ」も劣っています。
リターンとシャープレシオの両方で劣ってしまうと、下位互換という感じになってしまいますね。もちろん配当が欲しい人は、トータルリターンだけ見ているわけではないでしょうが。
市場平均(S&P500)VS バリュー
【期間】2005/1-2021/08 | ||
S&P500 | VTV | |
年平均成長率 | 10.37% | 8.71% |
標準偏差 | 14.53% | 14.92% |
最も伸びた年 | 32.31% | 33.10% |
最も落ち込んだ年 | -36.81% | -35.87% |
最大下落幅 | -50.80% | -54.78% |
シャープレシオ | 0.67 | 0.56 |
バリュー系の「VTV」も、高配当系の「VYM」と同じような傾向ですね。
インデックスに軍配が上がります。
市場平均(S&P500)VS グロース
【期間】2005/1-2021/08 | ||
S&P500 | VUG | |
年平均成長率 | 10.37% | 12.61% |
標準偏差 | 14.53% | 15.46% |
最も伸びた年 | 32.31% | 40.22% |
最も落ち込んだ年 | -36.81% | -38.02% |
最大下落幅 | -50.80% | -47.18% |
シャープレシオ | 0.67 | 0.77 |
グロース系の「VUG」は、インデックスを超えるリターンを出しています。リスクは上がっているものの、リターンの上がりっぷりが勝っているので、シャープレシオも高くなっています。
時期が良かった感はありますが、スマートベータがインデックスを超える片鱗を見た気がしますね。
市場平均(S&P500)VS 小型
【期間】2001/1-2021/08 | ||
S&P500 | IWM | |
年平均成長率 | 8.18% | 9.21% |
標準偏差 | 14.89% | 19.73% |
最も伸びた年 | 32.31% | 47.90% |
最も落ち込んだ年 | -36.81% | -34.13% |
最大下落幅 | -50.80% | -52.46% |
シャープレシオ | 0.51 | 0.70 |
小型株の「IWM」は、明らかに値動きが激しいのがわかります。ボラティリティの高さを反映してシャープレシオは低くなっていますが、リターンではインデックスを超えていますね。
ハイリスク・ハイリターンで、選択肢としては成立していると思います。
まとめ
今回は、流行りの「スマートベータ」を解説してみました。知らなくても困りはしないかもしれませんが、知っていても損はないかと。
カンタンにまとめると、市場平均(インデックス)を上回るパフォーマンスを上げるために恣意的に作った指数がスマートベータです。
ここでいうパフォーマンスは、個々の投資家によって変わってきます。低ボラティリティを欲する人もいれば、とにかく高いリターンを求める人もいます。そんな細かなニーズに応えるのがスマートベータです。
もっぱらの関心ごとは、「インデックスに勝てるのか?」ですが、ここは今しばらくの検証期間が必要そうです。
スマートベータ銘柄への投資の是非は?
スマートベータ銘柄は、投資の目的に合っているなら十分選択肢に入ります。ただ個人的には、インデックス優勢に考えています。
まず高配当系は、トータルリターンではインデックスに勝てる見込みがないので、現金配当が必要な人以外は手出し無用でしょう。
グロース系や小型系は、選択肢としてはアリでしょう。好況期はより高いリターンを狙える代わりに、不況期はより大きなマイナスになる可能性があります。
ただインデックスであれば、グロース系が調子良く株価が上がっているときはグロース系に寄り、グロース系が振るわなくなればバリュー系に寄るので、自動で調整が効きます。
より安心して長期保有できるのはインデックスなのかなと思っています。資産を伸ばす上で、インデックスほどシンプルで美しい方法は、今のところ見当たりません。
米国の優良ETFは、定番米国ETFの一覧記事で紹介しています。主なインデックス系ETFもこちらで紹介しています。